⑲ヒガイ

⑲ヒガイ
 
 
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ヒガイ ―上部目盛りはmm― 
 
ヒガイの名の起こりは、織物道具の杼(ひ)が語源だと聞いたことがある。杼(ひ)は、織物を織る時経糸(たていと)の間に緯糸(よこいと)を通すために使われる道具で、両先端が尖った形をしている。写真で見ると、ひ(杼)の中に入っていて緯糸(よこいと)が巻かれているボビン(小管)の形が、ヒガイの形そのもののように見える。織物機械には縁のないものなので、貝の名前から初めてこの言葉を知った次第である。緋色(ひいろ)とは関係無いかもしれないが、こちらも貝に似た赤い色である。

この貝は、私が知っている限りK町底引き網で採れる唯一のヒガイの仲間である。
穿孔があいていて、タマガイ類?に襲われた貝もある。口が開いているヒガイでも、きっちりと穴をあけて他の貝を襲うようだ。
写真の大きい貝は成貝、小さな貝は幼貝だと思われる。・・・・漁労屑の中からピンク色のこの貝を見つけた時は、なかなかの感動である。