2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧
(45)ビノスガイモドキ ビノスガイモドキ K町の底引き網で普通に採集される二枚貝である。温帯域の砂泥底における代表的な貝でもある。表面には欠けやすい板状になった成長肋が見られる。 学名はVenus foveolate で、ビーナスの名が付けられ…
(44)キヌガサガイ キヌガサガイ 右下は蓋 K町の底引き網で採集した。低円錐状の黄褐色の殻で、表面にはさざ波状の模様がある。繊細な貝で、特に波状の周縁部は薄くて、底引き網では欠けているものが多い。 私がキヌガサガイに初めて出会ったのは、室戸岬…
(43)ウスクマサカ ウスクマサカ あこがれの貝の一つであった。クマカサガイは、背中に他の貝などを奪って載せるので,怪盗熊坂長範の名を貰って、この名となったとのこと。 写真の貝には、巻貝6個、完全な二枚貝5個、ウニの棘5個その他が付いている。特…
(42)オオゾウガイ オオゾウガイ 殻口の水管溝が象の鼻のように長く、殻軸に対して20度程角度が付いている。象が鼻を振っている姿を思い浮かべてしまう。・・・残念ながら写真ではうまく撮れていない。 強い縦肋に沿って長い毛の付いた殻皮の列が水管溝まで…
(41)タイコガイ タイコガイ S市海砂置き場にて採集した。K町の底引き網でも見つかるが、いずれも死貝である。水深10m~50mの砂の所に住む。 殻が大きく、表面に薄褐色の網目模様があり、なめらかで光沢がある。肩部には低い いぼの列がある。殻は…
(40)ロウソクガイ ロウソクガイ 重量感のある大きく魅力的なイモガイ科の巻貝である。淡黄白色で模様は無いが、白い帯のあるものもある。生きている時は、ビロード状の殻皮があるとのこと。S市の海砂置き場で見つけた時は、殻皮はすでに失われていた。 以…
(39)ベニソデガイ ベニソデガイ スイショウガイ科の南方系の巻貝である。原色日本貝類図鑑には奄美群島以南の産とある。先日S市海砂置き場に行くと、ころっと他の貝に混ざって転がっていた。思わずわが目を疑った。シドロガイに角が生えている?!!! ・…
(38)シマヒタチオビ シマヒタチオビ 紡錘形をした、あまり見かけない形の巻貝である。K町の底引き網で採集された。残念ながら、ヤドカリの住まいか死貝で、生きた貝には出会っていない。・・・この貝は、深場の砂泥底に住む貝で(140Mから240M)、底…
(37)イトマキナガニシ ナガニシの仲間では、最大種である。K町底引き網で採集したもの。あまりに大きくて、鍋に入れるとはみ出してしまった。手元の図鑑では19Cm以上になるとあるが、写真のものは24.5Cm(左)もある。 螺脈がまるで糸巻きのように殻…
(36)クロタイラギ クロタイラギ 土佐湾潮線下 資料不足で、名前がなかなか判らなかったが、表面に半管状の鱗状突起があり、ハボウキガイ科のクロタイラギと思われます。大きくて、魅力ある貝です。 貝採集の達人Nさんより頂きました。ハボウキガイと同様、…
(35)タイラギ タイラギ 土佐湾潮線下 ハボウキガイ科の中で最も利用されている貝がこのタイラギだろう。タイラガイという名で、市販されているとのこと。・・・ただし、高級食材で一般にはなじみが少ない。すしネタ等になっているとのこと。貝柱も大きい。…
(34)ハボウキガイ ハボウキガイ 土佐湾潮線下 少年の頃、毎年夏になると家族総出で貝拾いに行った。S市の巡航船に乗って、島に渡り貝を採るのだ。ある時、内海を泳ぐと砂の中から大きな貝があちこちに生えているのに気が付いた。潜ってその貝を砂から引き…
(33)マンジュウガイ ヒメツメタ ヒメツメタ 左下;蓋 ヒロトラダマと同じ地曳網に入るタマガイ科の巻貝である。蓋は角質半円形であめ色で美しい。色は濃褐色、淡褐色。 味は良い。ただし、K町の地曳網では大した量は採れないので、選別後海に投棄されてい…
(32)ヒロトラダマ ヒロトラダマ (注;中列右端は別種) 地味なタマガイ科の巻貝である。白地に黒褐色の3帯の帯がある。成長した貝は、口が広まって少しラッパ状になっている。私の好きな形だ。幼貝はラッパになっていない。 この貝は、K町の地曳網で得ら…
(31)ナガニシ ナガニシ 左;生貝 右;殻皮のとれたもの 細長い紡錘形の貝で、軟体部の水管を守るために長い水管溝を持つ。写真の左側は生貝、右は殻皮が取れて無くなったもの。生貝の表面にはビロード状の殻皮に全面覆われる。砂の海底に住む。 この標本は…
(30)ツメタガイ ツメタガイ 目盛りはmm 日本の温帯域の浅海砂質環境で見られる代表的な貝である。 この貝はアサリなどを襲い、丸い穴をあけて食べるため、大変嫌われる。貝が大きいだけあって獰猛なこの肉食貝に掛ると、ひとたまりも無いに違いない。ツ…
(29)フロガイ フロガイ 表面の模様が独特で、淡い褐 色の地に濃褐色と白を交互にめぐらす4本の帯がある。色合いが少し違うものもあり、見比べてみるのも楽しい。殻は厚い。 この標本は、S市の海砂置き場で見つけたものです。同じタマガイ科の巻貝に襲われ…
(28)カズラガイ カズラガイ 温帯域の外洋に面した砂地の環境に住む貝である。写真の貝は海砂置き場で見つけたもので、肉の付いたものは少ない。海砂は、水深35~40mで採取のこと、この深さではあまり住んでいないようだ。 腐った肉は強烈に臭く、生貝…
(27)テングニシ テングニシ 左下は蓋 K町の底引き網で採集したテングニシである。写真の物は長さ約20Cmの大きな貝である。内側は淡いピンク色で、外はそれより白っぽい。外側は薄茶の短い毛の生えた殻皮を付けている。これは乾くとはげやすく、見栄えは…
(26)クルマガイ クルマガイ スケールはmm 底引き網に入ってくる大きな低円錐形の巻貝である。へそ孔は大きく、まさしくらせん階段である(写真左)。 この貝を見つけた時は、大きく立派なので感激する。かなり大成するらしく、写真の物(直径70mm)…
(25)フクロガイ K町の底引き網で採集されたこの貝は、生貝と殻とでは印象が全く異なる。生きた貝を一言で言えば、筋肉の塊である。筋肉の中に、殻が隠されている。水揚げされた時、籠の隙間を通って逃げようとするが、殻が邪魔をして体半分は外に出られな…
(24)ビワガイ 外洋に面した開放的な砂質環境で生息する貝である。この標本は、水深35~40mの海砂から得られた。海砂採取の砂置き場では、時折腐った肉の付いたビワガイが見つかる。砂採取の深度で生息しているのに間違いないだろう。・・・しかし、ビ…
(23)ナンカイボラ ボウシュウボラ 写真のナンカイボラは、K町の底引き網で採集した。 実のところ、採集したものは、大きなヤドカリか死貝であった。写真左の貝は大変状態が良く、殻に欠けた所もなく艶もなかなか良い。この貝にはヤドカリが入っていた。そ…
(22)リンボウガイ リンボウガイは、特別に魅力のある貝である。その色は、金属光沢のある深いワインレッドで、他ではあまり見られない色である。そして、低円すい型の殻の周りには棘を放射状に出している。この棘により、殻がひっくりかえらないようにして…