(215) イボボラ断面

215)イボボラ断面 滑層に覆われたへそ穴!!!
 
 
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イボボラ断面(1)
 
イボボラの殻口には褐色の滑層が大きく広がり、内外唇には白いヒダが見られる。断面にすると、中空の軸があることが判る。当然、へそ穴があるはずなのだが、外から見てもそれが見つからない!
内唇の滑層を研磨してみると、へそ穴が現れた!!!(写真右)。へそ穴は、滑層に覆われている!!! 写真で見るように、へそ穴は内唇のへこんだところにあるようだ。へそ穴は塞がって外界から隔離されている。
軸穴から侵入するものがないためか、軸の一部が脆くなって崩れた個体もある。泥が詰まったかのような濃い色の軸も見られる。
 
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イボボラ(1)
 
イボボラは、巻きが変則的で外形から見ると軸がずれているように見える。軸自体がコイル状に芯が振れている。また2/3巻き毎に縦張肋がある。この部分が過去に殻口があった所だ。内面にもこの跡が残されている。この部分には、過去の殻口にあった褐色の滑層も見られる。2/3巻きの成長の途中の貝を見たいものだ。
写真で見るように、滑層はほぼ平らである。海底に接地している部分を多くして、殻を安定させているとのこと。
 
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イボボラ断面(2)
殻頂断面の拡大である。やや厚みを持った泡状の隔壁が見られる。
 
 
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イボボラ断面(3)
 
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イボボラ断面(4)