(195) ウネウラシマ断面

195)ウネウラシマ断面 二重螺旋のへそ穴
 
 
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ウネウラシマ断面(1)
 
 ウネウラシマはK町底引き網漁に入って来る巻貝である。殻表面の班列はあまりはっきりしないので、あまり見栄えがしない。このブログの“(68)ウネウラシマ”に一度登場した。
外見は見栄えしないが、断面をみると、なかなか魅力的である。軸が複雑だ。殻頂まで続くへそと呼べる穴は二重螺旋になっている。螺旋の表面には2本程の稜と数本の小さな稜がある。この稜は、個体差があるようで軸全体に5本程同じ大きさの稜を持っている個体もある。殻口に連なり、貝殻の中心を通るスリットは、水管溝でへそ穴とは違う。
殻口の縁が特定の成長段階で規則的に肥厚することがあり、その肥厚部は縦張肋と呼ばれる(貝類学;佐々木猛智著P157)。採集したウネウラシマの縦張肋は、個体によって角度も違い、また無い個体もある。
 
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ウネウラシマ断面(2)
    上;横断面 へそ穴が2つ見える(二重螺旋)
    下;縦断面拡大
 
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ウネウラシマ断面(3)