(196) イトマキナガニシ断面

196)イトマキナガニシ断面 
 曲がった殻頂部は、無理なリフォームのせい
 
 
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イトマキナガニシ断面(1)
イトマキナガニシはK町底引き網に入って来る大きな巻貝である。見つけた時はいつも小躍りする。このブログの“(37)イトマキナガニシ”に一度登場した。
断面にしてもなかなか魅力的である。軸は螺層に沿って螺旋を描いている。軸の表面はなめらかで稜は見られずシンプルである。
 
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イトマキナガニシ断面(2)
殻頂に近い部分には、泡状隔壁(仮称)が見られる。
左の厚い泡状隔壁のある個体には、殻頂側に穿孔性の生物による穴があいている。緊急避難で厚い隔壁を作っている。殻頂に近いところが幾分曲がっている。無理なリフォームで繊細な殻頂部を曲げてしまったようだ。
右の個体は、先端が擦り切れていて泡状隔壁で仕切られている。通常のリフォームと言えようか。
 
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イトマキナガニシ断面(3)