(206) マツカワガイ断面(1)

206マツカワガイ断面(1) へん平な殻の中も、当然へん平
 
 
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マツカワガイ断面(1)
 
K町底引き網に入る、極端にへん平な巻貝である。西太平洋の水深50m~200mの砂底に住む。
標本にしようと身を取り出すが、なかなか難しくうまくいったためしがない。途中で身が切れてしまうのだ。
・・・へん平であるがゆえに、貝の中が特に気になる。たくさんの断面を取ってみた。
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マツカワガイ断面(2)
 
確かに全体がつぶれているような形である。軸は板状のものが捻じれながら、へん平に巻いている。上側の写真は、殻口の横断面だが、ひれ状の縦張肋を支えるために軸の一部が張り出している。足とか内臓などの生体は、この張り出しを通っているわけだ。標本にする時、この張り出しが抵抗になって身が切れてしまうようだ。
なんだか、狭くて住みにくそうな殻である。・・・しかしなんとこんな住みにくそうな殻にも、時々ヤドカリが入っている。
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マツカワガイ断面(3)
殻頂内部は、殻が厚くなっている。また軸には3つほど綾が見られる。
 
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マツカワガイ断面(4)