断面 の検索結果:

四国貝類談話会

…日採集した貝を見せてもらいましたが、貝は芥子粒のようでまともに驚いてしまいました。なんと虫メガネでは、小さくてよく観察できないとのこと。 8日は、高知大で発表と意見交換会が行われ、刺激的なひと時でした。 私も、貝産貝類の断面から見えることについて、発表させてもらいました。 談話会申し込みの際、発表内容は?という項目がありましたので、早とちりして皆さん発表しなければならないものと思いこんでいました。他の方は、プロばかりのようで・・・。 以上、なかなか有意義な2日間でした。

ホンカリガネ断面

…、興に任せてたくさん断面を作ってしまった!!! ・・・さて これからは、少し間をおいて投稿します。 また、よろしく!!! -------------------------------------------- ホンカリガネ断面 真っ白な断面、内面に細い条がある!!! K町の底引き網にたくさん入る巻貝である。身を取り出すのが幾分難しい。写真を撮ってみると、水管溝が長く、肩に深い湾入(肛湾入)があり、かっこいい巻貝だ。 断面を見ると、内部はシンプルである。軸は装飾の無い円柱で滑…

テラマチイモフデ断面

…貝でした。 ところが断面にすると、内部に驚くようなヒダが現れてきた。 私をアッと言わしめた素敵な貝になった。 ----------------------------------- テラマチイモフデ断面 軸には連続した見事なヒダがある!!! K町の底引き網漁で網に入って来るフデガイ科の巻貝である。・・・この貝は、身がなかなか抜けない。 ・・・その原因は、どうやらその断面から見てとれそうだ。螺旋状のヒダが殻の奥まで作られている。ヒダは、まるでネジの様で8~9本入っている。このヒ…

マツカワガイ

…気になる。たくさんの断面を取ってみた。軸は板状のものが捻じれながら、へん平に巻いている。ひれ状の縦張肋を支えるために軸の一部が張り出している。足とか内臓などの生体は、この張り出しを通っているわけだ。 標本にしようと身を取り出すが、うまくいったためしがない。途中で身が切れてしまうのだ。標本にする時、この張り出しが抵抗になって切れてしまうようだ。 こんな へんちくりんな巻貝なのに、こんな貝にもちゃんとヤドカリが入っていた。・・・もしかしたら珍しいものかもしれない。 日本の温帯域の…

ヒガイ断面

…いるもの。 ほとんど断面なので、変わった印象を受けますね。 --------------------------------- ヒガイ断面 優美な内部 ある本に、ヒガイのレントゲン写真が載っていた。優美に連続する曲線の画像はなかなか魅力的だ。レントゲンは撮れないので断面を作ってみた。 断面を作って、まず感じたことは、見かけによらずなかなか丈夫な作りである。横断面は、殻口は丸く盛り上がって強度を増している。盛り上がりは、上下の水管先端を除き、内唇部の上下と外唇部全体に及んでいる…

ニシキウズ

…している写真です。 断面の拡大写真は真珠光沢と端正な形で気にいっているものの一つです。 ニシキウズ(アナアキウズ型) 内部の軸と螺肋が真珠光沢で美しい ニシキウズの直線的な三角の外形は、端正で美しい。 外形は殻頂部と底面は紅色。螺層は白・赤褐色・暗緑色で荒い顆粒状である。底面は平面で、顆粒状の螺肋があり、赤い電光状の模様がある。 外形に劣らず内部もなかなか魅力的だ。軸はへそ穴の形に対応して曲線のカーブの柱になっている。内部の側面は、細かい螺肋の凹凸が見られる。これらが真珠色に…

(245)イチョウガイ

… イチョウガイ断面・透過光(1) イチョウガイは、イセエビ漁の網にかかる貝である。造礁サンゴが網にかかるとき、一緒にこの巻貝がよくかかっている。 イセエビ漁の作業場で見つけた時は、貝の表面にあまりにもいろいろなものが付いていて、どうもパッとしない。そのため、写真は付着物を除いたものだ。 貝殻の殻口側の、イチョウ型の縦肋間には、細かな白いフリルが付いていて大変綺麗だ。一方、背側は装飾がなくのっぺりとしている。 断面を見てみると、殻の内部に薄い紫から赤色の色が掛かっているものが多…

(243)ハルシャガイ透過光

…ある。 透過光の写真を撮り始めたのは、たまたまこの貝に懐中電灯の光を当てて見たことに始まる。その時、貝の色が際立って美しく、何度も見直すほど感動してしまったのである。写真には、その感動が写し込まれてなくてないように思う。 断面を見ると、殻口から1.5巻ほどから内部の殻は吸収されペラペラに薄くなっている。イモガイ科の特徴である。 前回と同じ貝も登場しているが、殻皮を取り除いているので印象が違うと思う。 ハルシャガイ透過光(2) ハルシャガイ透過光(3) ハルシャガイ透過光(4)

(234) ヘソアキクボガイ断面

…) ヘソアキクボガイ断面 何気ない巻貝の内部は、緑色の殻と真珠光沢で美しい!!! ヘソアキクボガイ断面(1) K町塩屋の浜の波打ち際で成貝を見つけた。海岸でころりと打ち上げられている、馴染みのある巻貝だ。姿も黒く、見栄えはパッとしない。 断面を見ると、へその周りの緑色が殻頂内部まで及んでいる。真珠光沢と緑色の内部は、外形の色合いとは異なり、なかなか面白い色合いだ。 ヘソアキクボガイ断面(2) 殻頂部の拡大を見ると、殻が緑を帯びなかなか美しい。右の断面は、殻の外に石灰質の生物を…

(233)ニシキウズ断面

…233) ニシキウズ断面 内部の軸と細かい螺肋が真珠光沢で美しい ニシキウズ断面(1) (169)ニシキウズに一度登場した。直線的な三角の外形は、端正で美しい。 外形に劣らず内部もなかなか魅力的だ。軸はへそ穴の形に対応して曲線のカーブの柱になっている。内部の側面は、細かい螺肋の凹凸が見られる。これらが真珠色に輝いている。 の ニシキウズ断面(2) 殻頂断面を拡大してみた。泡状の隔壁が見られる。左の貝には、小さな穿孔が見られ、外部からの侵入に対抗して隔壁を作ったと見られる。 ニ…

(232) ギンタカハマ断面

…32) ギンタカハマ断面 真珠光沢の10階建ての螺旋の部屋 久々の投稿です。・・・パソコンの具合が悪くて、新しいものに入れ替えました。 ギンタカハマ断面(1) 三角形の断面の巻貝は、昔から身近でよく見かけました。欠けた殻から、内部が少し見えることもあり、一度は断面にしてみたい貝でした。 この貝は、既に“(168)ギンタカハマ”で一度登場しました。潮間帯から水深 20mまでの岩礁に住んでいます。 断面を見ると、体層は10個程度である。螺旋の床がぐるぐる回って殻頂に達している。軸…

(231) シロガンゼキ断面

…231)シロガンゼキ断面 殻頂の断面は透明で、軸が透けて見える。爽やかな断面!!! シロガンゼキ断面(1) “(185)シロガンゼキ” に続き2度目の登場である。縦張肋は120度毎に出てくる。その上に5本の樹枝状の棘があり、なかなか格好がいい。殻表面の螺肋は線状に褐彩される。 クレナイセンジュと同じく、半分に切断すると見事な棘が飛んでしまい、少々もったいない。 シロガンゼキ断面(2) 殻頂の断面を拡大してみた。殻頂の殻の外側と軸の表面に一層の褐色の層がある。殻は透明で軸が透け…

(230) コセンジュガイ断面

…30)コセンジュガイ断面 殻頂の色は、濃褐色に彩られた狭い一層の貝の層であった!!! コセンジュガイ断面(1) 今回は “(146),(184)コセンジュガイ” に続き三度目の登場である。小さな貝だが、殻頂の褐色のワンポイントが魅力的だ。また、殻全体にほんのり褐色の色調を帯びていて、まことに美しい貝である。 殻には120度毎に立派な棘が出ている。しかしカットすると一つの棘列を飛ばしてしまい、姿がすこぶる悪くなる。内部は軸も含め滑らかである。 コセンジュガイ断面(2) 殻頂の断…

(229) カタベガイ断面

(229)カタベガイ断面 へそ穴の赤と真珠光沢の内部のコントラストが鮮やか!!! カタベガイ断面(1) 以前、カタベガイの断面を作ったことがある。・・・真心を切断中、バラバラになってしまった! 巻きと巻きとの接着力が弱いようだ!!! 今まで、分解した貝は無かったので、特に印象に残っている。 殻の内部は、真珠光沢があり綺麗だ。真心を切断してみた。へそ穴の赤と真珠光沢の内部のコントラストが鮮やかだ。 カタベガイ カタベガイは黒白赤に色どられて、棘のある荒々しい巻貝である。特に肩に…

(228) ハリサザエ断面

(228)ハリサザエ断面 内部は真珠光沢で美しい!!! ハリサザエ断面(1) ハリサザエは(17)で一度登場した。綺麗なサザエ科の巻貝である。サザエと同じく、石灰質の丈夫な蓋を持つ。内部は真珠光沢で美しい。 ハリサザエ断面(2) 殻頂部は肉厚が厚くなり、内部はほとんど塞がれてしまう。殻頂先端は、写真のようにいずれも平たんになっている。 ハリサザエ断面(3)

(227) ビワガイ断面

(227)ビワガイ断面 巻き始めに近い所から、内部に布目状彫刻が見られる。!!! ビワガイ断面(1) ビワガイの断面を見ると、繊細で優美である。4巻き程度。 写真のビワガイは、殻長 左;67mm、中央;86mm、右;84mm。 中央の貝は、殻が薄く華奢な感じである。そのため他と比べ、内面に成長肋らしき凹凸が見られる。薄いタイプは、数は少ないようだ。 ビワガイ 温帯域の開放的な砂質環境に住む巻貝である。殻の太さには雌雄差があるという。殻表面は、螺肋と成長肋が交わって布目状の彫刻…

(226) クチジロマクラ断面

…26)クチジロマクラ断面 内部は殻が薄く繊細で美しい!!! クチジロマクラ断面(1) この貝は、殻に艶が有ってなかなか綺麗である。断面にすると、内部の殻は大変薄く、とても繊細で驚いた。クチジロマクラを含むマクラガイ科の貝は、イモガイ科と同様、殻の内部が再吸収され薄くなっているとのこと。(貝類学 佐々木猛智著 P171) 殻は5巻程度である。 クチジロマクラ (16)クチジロマクラに一度登場した。この時、ジュドウマクラとしていたが、訂正する。 マクラガイ科の巻貝は、浅海の砂底に…

(225) テラマチイモフデ断面

…5)テラマチイモフデ断面 軸には連続した見事なヒダがある!!! テラマチイモフデ断面(1) テラマチイモフデは、初登場である。K町底引き網漁で網に入って来るフデガイ科の巻貝である。なぜ、初登場なのか? ・・・身がなかなかうまく抜けないのだ。ゆえに、きれいな標本が作れない!!! ・・・その原因は、どうやらその断面から見てとれそうだ。螺旋状のヒダが殻の奥まで作られている。ヒダは、まるでネジの様で8~9本入っている。このヒダが、身抜きを邪魔しているようだ。ヒダの殻頂側はツルツルで無…

(224) ヤクシマダカラ断面

…24)ヤクシマダカラ断面 巻きの中心は、殻口に対して傾いている!!! ヤクシマダカラ断面(1) タカラガイの仲間の初めての断面である。ヤクシマダカラは、潮間帯でも見つかるもっともなじみのある大きなタカラガイだ。 外形側面からみると、殻頂は殻口の面から離れていて、巻きの中心は殻口に対して幾分傾いている。そのため、右の断面は殻口外唇部を残してカットしてみた。 殻の巻きは4巻き程度。殻頂部から巻きが成長したことが分かる。殻の内層は、紫色である。 ヤクシマダカラ断面(2) 横断面であ…

(223) ネムリガイ断面

(223)ネムリガイ断面 真っ白い内面・内側にも肋が見られる!!! ネムリガイ断面(1) K町底引き網に入った目立たない巻貝である。市場でおいしい貝と聞いた。・・・残念なことにまだ味わっていない。 断面を見ると、内面は白く軸は滑らかで装飾は見られない。内側には、細かな肋が見られる。 ネムリガイ 表面は茶色の殻皮に覆われている。 ネムリガイ断面(2) 殻頂部の拡大。泡状の隔壁が見られる。右端は、ヤドカリが入っていた個体である。チューブ状の殻のある生物が、殻先端近くまで侵入したよ…

(222) ヒロトラダマ断面

…222)ヒロトラダマ断面 軸の外側はツルツル、へそ内部に成長肋が見られる!!! ヒロトラダマ断面(1) 初めてのタマガイ科の断面である。「(32) ヒロトラダマ」で一度登場した。K 町底引き網で採れるタマガイ科の仲間では、一番立派な貝である。 断面を見ると、内部は白色、シンプルで滑らか、光沢がある。軸の外形はツルツルで装飾も何もない。一方、軸の内部(へその穴の中)は、多数のヒダがあり荒々しくゴツゴツしている!!!このヒダは成長線のようで、この線に交差するように大きな肋?(適当…

(221) アラレタケノコジャクシ断面

(221)アラレタケノコジャクシ断面 白色で端正、美しい内部!!! アラレタケノコジャクシ断面(1) 「(161)アラレタケノコジャクシ」に一度登場した。表面のアラレ模様が印象的な巻貝である。 断面を見ると、内部は白色で端正で美しい。軸は円筒で中実・滑らかで模様はない。 アラレタケノコジャクシ断面(2) 左は横断面。軸は円形中実。 アラレタケノコジャクシ断面(3) アラレタケノコジャクシ断面(4)

(220)シノマキガイ断面

…220)シノマキガイ断面 殻口のヒダには根っこがある!!! シノマキガイ断面(1) 写真はシノマキガイの断面カット位置を、順に深くしたもの。殻口の赤い色とヒダは殻口のみで奥まで及ばないようだ。殻の奥は白色の透明な殻におおわれている。それを通して、殻外側の色が透けて見える。内側に様々な色が見られ、美しい。 シノマキガイ断面(2) 殻頂部は、殻が厚くなっている。頂点部の巻きのはじまりの部分が、へこんでいる個体も見られる。 シノマキガイ断面(3) 深くカットした殻である。殻口の断面…

(218) メルビルクダマキ断面

(218)メルビルクダマキ断面 白に褐色のラインの優美な外形と純白の内部 メルビルクダマキ断面(1) K町底引き網に入る巻貝である。網に入った時は泥をかぶっているが、洗うと真っ白い地肌に褐色のラインが美しい。肩部に結節列が見られる。水深50m~350mの砂底に住む。 断面を見ると、軸は柱状で装飾はなく極めてシンプルである。 メルビルクダマキ断面(2) 殻頂内部は殻が厚くなっている。 メルビルクダマキ断面(3)

(217) ヒガイ断面

(217)ヒガイ断面 優美な内部 ヒガイ断面(1) ある本に、貝のレントゲン写真が載っていた。その中で、目を引いたのがヒガイであった。優美に連続する曲線の画像を見ると、無性にこの断面を作りたくなった。 ・・・残念ながら、まだまだ思いに叶う断面は出来ていない。 ヒガイ断面(2) 断面を作って、まず感じたことは、見かけによらずなかなか丈夫な作りである。横断面(写真上)を見ると、殻口は丸く盛り上がって強度を増している。盛り上がりは、上下の水管先端を除き、内唇部の上下と外唇部全体に及…

(216) ホンカリガネ断面

…216)ホンカリガネ断面 真っ白な断面、螺肋に対応して内面に細い条がある!!! ホンカリガネ断面(1) K町底引き網にたくさん入る巻貝である。身を取り出すのが幾分難しく、今まで登場してなかった。写真を撮ってみると、水管溝が長く、肩に深い湾入(肛湾入)があり、かっこいい巻貝だ。 断面を見ると、内部はシンプルである。軸は装飾の無い円柱で滑らかである。内面は真っ白。 ホンカリガネ断面(2) 写真では良く見えないが、螺肋の位置に相対するように内部に条が見られる。 ホンカリガネ断面(3…

(215) イボボラ断面

(215)イボボラ断面 滑層に覆われたへそ穴!!! イボボラ断面(1) イボボラの殻口には褐色の滑層が大きく広がり、内外唇には白いヒダが見られる。断面にすると、中空の軸があることが判る。当然、へそ穴があるはずなのだが、外から見てもそれが見つからない! 内唇の滑層を研磨してみると、へそ穴が現れた!!!(写真右)。へそ穴は、滑層に覆われている!!! 写真で見るように、へそ穴は内唇のへこんだところにあるようだ。へそ穴は塞がって外界から隔離されている。 軸穴から侵入するものがないため…

(214) ウラシマガイ断面

…214)ウラシマガイ断面 姿はウネウラシマと良く似るが、軸の模様が違う ウラシマガイ断面(1) ウラシマガイは殻表面の模様が鮮やかで、美しい貝である。断面を見ると、外形同様内部も均整がとれていて魅力的だ。 以前 ”(195)ウネウラシマ断面”で、この貝によく似たウネウラシマが登場した。貝が似ているだけあって、断面もウネウラシマとよく似ている。軸を見ると、同じく二重螺旋のへそ穴の形が判る。 ウラシマガイとウネウラシマの違いは、断面ではどう違うであろうか? 以前から、気になってい…

(212) カコボラ断面

(212)カコボラ断面 カコボラ断面(1) カコボラを断面にしてみた。 殻口内唇には、黒色の地に白いヒダある。軸には、この殻口の模様が幾箇所も残されている。殻口のあった名残のようだ。 内壁は白色で艶があり美しい。 ***** 写真の貝の殻長 左:110mm、中;92mm、右;81mmである。 左の大きな殻と他の貝の見た目が随分と違う。同じ貝かと思うほどで、しっくりこない。殻径、螺塔長、水管長との比率を比べてみたが、大きな違いはなかった。 ・・・あるいは産地の違いによるものかも…

(210) ガンゼキボラ断面

…210)ガンゼキボラ断面 殻の外は真っ黒、中は真っ白 ガンゼキボラ断面(1) ガンゼキボラは真っ黒な貝殻で、乾くと白っぽくなって見栄えしない貝である。ゆえに今まで登場していなかった。縦張肋上に5,6本樹枝状の棘がある。殻口縁には紅色で内部は白い。潮間帯から潮下帯の岩礁に住む。 断面にすると、中部は白くて艶があり外の黒い殻とコントラストになっている。軸はなめらかで無装飾・つやがある。それなりに魅力的である。 ・・・ただし、内側からは外の黒色が幾分透けて見えるので、内部は純白とい…